ヘッドの面研で圧縮圧力アップ!!

二次圧縮を上げるとエンジンの爆発力が強くなりエンジン自体のパワーが上がり
加速、最高速共に良くなります
エンジンチューンでは必須のチューンですね。
しかし、あまり上げすぎるとエンジンが高温になり異常燃焼してピストンが溶けたり
ガスを圧縮する時に今まで以上力が必要になって、それで高回転が
あまり回らなくなって最高速ダウンとかになります。
もちろん圧縮を上げたら念のためハイオクを入れて異常燃焼を防ぎましょう!!

必要な物
ガラス板のような平らで堅い物
一枚30円ぐらいの安物紙ヤスリ
目の細かさは100番以下を2〜3枚
仕上げように800番程度を1枚
組み付けるときに塗る液体ガスケット

まず、写真のようにガラス板等の平らで堅い物の上に粗めの紙ヤスリを固定します。
そしてひたすらゴリゴリ削ります。
削るときはこまめに持ち替えて削らないとどんどん斜めに削ってしまったりと削りムラができてしまいます。
大体削り終わったら800番程度で削り、表面が滑らかになり面が出るまで削ります。
削った表面はツルツルにすると組み付けの時の液体ガスケットの食いつきが悪くなり、圧縮もれの原因にもなります。


大体の削る量です(JOG90ヘッドの場合)

赤い矢印の段差を目安にします。ちなみにこの段差は1.2mm

段差が無くなる+気持分削る程度ですね。

50ccシリンダーも大体段差が無くなる+気持削り程度で大体OKですね。

次に組み付けです
組み付けは必ず液体ガスケットを使用しましょう!!
コツは液体ガスケットが固まり掛けてる時に組み付けるのがいいです、
堅くなると元に戻ろうとする力が出るので圧縮漏れを防げます。
自分はいつもアルミのヘッドガスケットは抜いて液ガスのみで組み付けてるけど精度がどうしても気になる人はヘッドガスケットの厚み分を余分に削ってヘッドガスケットを使用して組み付けましょう。
組み付けたあとはエンジンのカバーを装着せずにそのままマフラーを組み付け、ヘッドが見える状態でエンジンを掛けて圧縮漏れが起きていないかエンジンをふかしたりして調べましょう。
液体ガスケットが乾いていないうちに全開走行するのも圧縮漏れの原因になるので注意しましょう。
圧縮漏れが起きてる場合は隙間からブクブクと泡を吹きながらガソリンとオイルが出てきます、
もしも圧縮漏れが起きた場合はもう一度800番程度の紙ヤスリで面を出し、組み直しましょう。

ばかちん的ヘッド面研簡略方法

今回の実験台は友達のジョグZUのヘッド(笑)
矢印の段差を目安に面研します

使用する物は

ディスクグラインダーにオフセットのグラインダー使用します
何でも良いのでスペーサーを噛ませて矢印の部分の金具がヘッドに当たらないようにします
今回のスペーサーは普通の切断用の刃です

あとはこんな感じで削るだけ

摩擦熱でかなり高温になるのでかならず軍手をしましょう!!
あと、アルミの削りカスが飛び散って目に刺さると
眼科のオッサンに抜いてもらわないといけないのでメガネは必ずします。
あと、指は面研してもパワーアップに繋がらないので気を付けましょうね。


こんな感じで段差+気持分削りました。
これじゃ精度もクソもないので

やっぱり最後はいつも通り面研して面を出します。

このやり方だと通常3時間シコシコしないといけないのに15分ぐらいで終わります。
文明の利器は活用しましょう



ヘッド面研NSR編



オラオラオラオラオラーッ

何をやってるかって??

もちろん・・・

ヘッド面研です。荒っ!!

撮影大変でした・・・



ある程度アスファルトで削ってその後いつもどおりサンドペーパーでシコシコ後。
ちょっとナナメったけどご愛嬌(笑


そしてその後電気ドリルにて燃焼室作成。

何ミリ削ったかも不明(笑

そしてその後このヘッドは六時間耐久レースにて入賞。
むちゃくちゃです。


マジメな話S50にしてベースガスケットでバリバリタイミング上げるとノーマルヘッドでは圧縮が足りません。
燃焼室作成は何度も現物合わせをしてピストンとの隙間を均一にしましょう♪

ちなみにピストンとの隙間を測定する方法はヘッドを装着してプラグ穴から太めのハンダを入れて潰させます。
そうすると厚みが測定できますね♪

耐久レースでは六時間ぶっ通しブラックゾーンなのでこの辺をきっちりしておかないと完走できないんです(汗




こちらは面研量に対する二次圧縮圧力です、かなりおいしい情報ですよ♪

ここで書く圧縮とは圧縮比とは別で単位は(kg/cu,kPa)難しいのでキロで省略させていただきます。

JOG90 面研量2mm ノーマルシリンダー ノーマルヘッドガスケット ベースガスケット一枚 圧縮12.5キロ
出だしは体を前にしてもフロント浮きます。しかし最高速の伸びは悪く最高速は落ちました

JOG90 面研量1.2ミリ ノーマルシリンダー ノーマルヘッドガスケット ベースガスケット一枚 圧縮10.5キロ
加速は力強くなり最高速も少し伸びました

JOG90 面研量2mm ポート加工シリンダーポート高ノーマル24.5mmに対し23mmに加工
ノーマルヘッドガスケット ベースガスケット一枚 圧縮10.5キロ
ポート加工をしただけで圧縮が2も落ちました、さすがに乗ってみたらトルク感が薄いです。
もう少し面研するといいかもしれません。

まとめ
面研量と圧縮は比例関係ではないですが約0.5mmで圧縮1上がると考えていいでしょう。
圧縮は12辺りからトルク型エンジンになりオーバーレブ特性が悪くなります、
最高速仕様にするなら圧縮11キロぐらいがベストなのでは?
ちなみにJOG90ヘッドの段差でちょうど1.2mmです。
ノーマルポートシリンダーの場合は面研量1.5mmを目安に削りましょう。
ポート加工シリンダーでは2.5mmを目安にするといい感じになると思います。
ちなみにRS250のレーサーエンジンでは圧縮は11近くありました、
ヘッドの形状にもよると思いますがセッティングミスったら圧縮11でもデトネーション起こってます。
JOG90の場合12.5でもピストンの焼けは正常だったので圧縮は13キロが限度だと思われます。
ヤマハシリンダーヘッドはヘッドの端にへこみがありデトネーションが起きにくいと考えられるので14までは多分溶けません。
0-50m仕様だと圧縮14キロにするとかなり高タイムに結びつくのでは?

ちなみに圧縮比とは排気量とヘッド容量の比率ですね。

JOG系50ccエンジンの総排気量は49.260cc
圧縮比は7.2:1
ガスケット容積は0.314cc
ですので(ヘッド+ガスケット容積=7.945cc)となり
ヘッド容積は7.631cc となります
0.5mm面研した場合圧縮比では0.53:1上がる事になります


総排気量[cc]=(シリンダ内径[mm]÷2)^2xπxストローク工程量[mm]÷1000

圧縮比[?:1〕=(総排気量[cc]+シリンダーヘッド燃焼室とヘッドガスケット
容積[cc])÷燃焼室とヘッドガスケット容積[cc]

ヘッドガスケット容積[cc]=(ガスケットの内径[mm]÷2)^2x?xガスケットの
厚み[mm]÷1000

シリンダーヘッド燃焼室の容積[cc]=(総排気量[cc]÷(圧縮比〔?〕−1))−ヘッ
ドガスケット容積[cc]